那須塩原市 塩原温泉(逆杉)――千五百年の逆さ杉に眠る怪談の伝承

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那須塩原市 塩原温泉(逆杉)――千五百年の逆さ杉に眠る怪談の伝承

栃木県那須塩原市に潜む異形の巨木「逆杉」

栃木県那須塩原市、名湯で知られる塩原温泉郷。この地に、古くから畏怖の念を集める異形の存在があります。それが、国指定の天然記念物にもなっている「逆杉(さかさすぎ)」です。

一見すると立派な巨木ですが、枝がすべて下に向かって垂れ下がっているという異様な生え方をしています。樹齢1500年とも言われるこの巨木には、数々の曰くや怪異の噂が絶えません。

「逆杉」の地名由来と歴史的背景

伝承によれば、平安時代末期、源頼朝に追われた源有綱がこの地に逃れ落ちた際、地に突き刺した杉の杖がそのまま根付き、成長したものがこの逆杉であると言われています。

杖が逆さに刺されたため、枝も下に向かって伸びるようになったという伝説は、敗者の無念がこの地に留まっていることを暗示しているかのようです。源氏の落人伝説と結びついたこの巨木は、地元の人々に恐れられてきました。

巨木に宿る伝承と心霊体験

途方もない時間を生き抜いてきた巨木には、いつしか精霊や怨念が宿ると考えられるようになりました。塩原温泉の逆杉も例外ではなく、不気味な心霊体験が数多く語り継がれています。

地元では「逆杉の枝を折ると祟られる」「夜中に木の下を通ると声が降ってくる」といった噂が絶えません。単なる怖い話として笑い飛ばせないほどの、重苦しい空気が漂っているのです。

枝から滴る謎の液体

訪れた人の証言で多いのが、雨も降っていないのに枝から水滴が落ちてきたという体験です。一部の人々は、これを「落人の涙」あるいは「木に宿る霊の怨念」だと信じています。

実際にその水滴を浴びてしまった後、原因不明の高熱にうなされたという話も存在します。その場に立つと理屈では割り切れない恐怖を感じるはずです。

写真に写り込む無数の顔

また、逆杉を背景に記念撮影をした際、垂れ下がる枝の隙間に無数の顔のようなものが写り込んだという心霊写真の報告も後を絶ちません。

霊感の強い人がこの木に近づくと、強い頭痛や吐き気を催すこともあり、無数の霊がこの巨木に引き寄せられ、囚われているのではないかと囁かれています。

現在の空気感と訪問時の注意点

現在、逆杉は塩原八幡宮の境内にあり、天然記念物として保護されています。昼間は荘厳な雰囲気を漂わせるパワースポットですが、夕暮れ時になるとその空気は一変します。

垂れ下がる枝が巨大な影を作り出し、まるで生き物のように蠢いて見える瞬間があります。もし訪れる際は、決してふざけた態度をとらず、畏敬の念を持って接することが重要です。

塩原温泉「逆杉」のまとめ

那須塩原市の塩原温泉に佇む逆杉について、その由来や伝承を振り返りました。

単なる天然記念物という枠を超え、深い歴史と怪異の気配を纏う特別な場所です。

  • 源有綱が逆さに刺した杖が成長したという落人伝説が残る
  • 樹齢1500年の巨木には、精霊や怨念が宿ると恐れられている
  • 枝から滴る謎の液体や、心霊写真の報告など怪異の噂が絶えない
  • 訪問時は畏敬の念を忘れず、夜間の立ち入りは控えるべき

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