新名物さくほーめん作りました

佐久穂のお米で作った麺 さくほーめんを新名物に!

さくほーめんってご存知ですか?
佐久穂町が総力を挙げて(!?)世に送り出した小麦ゼロの米粉麺です。仕掛け人はこの方、佐久穂町の産業振興課の課長補佐であり、商工観光係長でもある須田芳明さん。「佐久穂といえば○○という、〈名物〉をもっと増やしたいんです」。プルーンや信州サーモンなど、比較的新しい名物に並んで、昔からいちばん身近にあったおいしいお米を、地元を活性化する起爆剤にしたい、そんな思いを込めてさくほーめんは誕生したのです。

さくほーめんで、米を、町を元気にしたい

 さくほーめんが生まれる最初のきっかけは二十数年前にさかのぼります。当時八千穂村の経済課に勤務していた須田芳明さんに、一人の農家の方が悔しそうに言いました。「八千穂の米は普通に育てれば、低農薬でうまいもんができる。それをもっと宣伝して、売ることはできねだかい?」と。まだほんの若造だった芳明さんですが、「よし、俺が売ってやる」と心に小さな火がつきました。
 それから仕事を通じて「売れる農産物とは」「活気のある地域とは」といったテーマに向き合います。日本各地の成功事例から見える共通点は「農産物を加工して、付加価値をつけて売る」ということ。そして、富士宮焼きそばや吉田うどんのように、「地域全体でひとつのメニューに取り組めば人が集まる」ということ。農業と商業とが結びつき地域全体が活気づく…その真ん中に佐久穂の米を据えるべく、さくほーめんが生まれたのです。
 今回、料理のアイデアを募集したところ、和洋中の様々な食べ方が集まりました。家庭で、お店で、たくさんの方に食べていただいて、どんどん広まっていってほしいです。

稲架かけの風景が伝える結の記憶と本当の豊かさ

 佐久穂町畑の佐々木順一さんは、四十年以上米を作り続けてきました。大石川の水は豊かで、「水げんか」は起こらず、よく実る米が八千穂を豊かな村にしました。「米どころの新潟で、越後平野より山間地の南魚沼のコシヒカリがおいしいように、水が冷たく気温の寒暖差が大きい佐久穂ではおいしいコシヒカリができると思うだよね」と言う佐々木さんは、無農薬で合鴨を使った米作りをしています。お話を聞いたのはちょうど稲刈りの頃で、稲架には稲がきれいにかけられていました。「お金の計算をしたら、こんなことは止したほうがいいんだろうけど、やっぱり食べておいしいなぁと思うから」と笑います。昔は、稲刈りは一家総出で近所や親せきも手伝って行い、おはぎやおこわをこしらえて、お祭りのような一日だったそうです。今は、コンバインなら一時間もかけずに稲を刈り、脱穀までできてしまいます。それでも、「自分たちの食べる分は…」と、残っている稲架かけは、今の子どもたちの心に残る原風景となっていくでしょう。
 米や野菜を育て、味噌や漬物などの保存食を作り、家族で食べることなど、農村の暮らしの中にあった当たり前のことは、決して古臭いことではありません。何もかもが合理化、スピード化されていく現代だからこそ、残していきたい「本当に豊かなこと」と言えるのではないでしょうか。
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